
【YOKE】24SS「切断と緊張」フランス美術家の作品からインスピレーションを得て制作したコレクション。

マルタン・バレ (1924-1993)
マルタン・バレは、1924年9月22日、フランスのナントでミシェル・バレとして 生まれた。ナントの美術学校で建築と絵画を学び、1948年にパリに移り住む。 1955年ギャルリ・ラ・ルーで最初の抽象画を発表。しかし、1958年頃、 オランダに渡り、ロシアの画家カジミール・マレーヴィチの作品を 見てから、彼の芸術が変化していくこととなる。
マルタン・バレの絵画は、絵の具を塗る際に筆を使わずパレットナイフを用いた。1960年にはパレットナイフを絵の具のチューブに持ち替え、自分でチューブの中身を混ぜて、キャンバスに直接絵の具を絞り出すようになりました。
1963年、 パリの地下鉄で落書きを見て、彼はスプレー塗料に目をつけた。マットな黒が気に入り、1967年までこの方法で、白いキャンバスにスプレーを吹き付け、矢印や、円、縞模様のような絵画を制作している。1970年代前半に再び絵を描くようになると、アクリル絵の具とブラシを使い、表現力豊かな作風になった。やがて、明るい色調 の幾何学的な形が、人物と地の境界を曖昧にする一連の絵画を制作するようになった。マルタン・バレは1993年7月10日、パリで死去した。

YOKE 24SSはフランスの画家 Martin Barre(マルタン・バレ)の作品がインスピレーションの源です。彼の60年代〜70年代の作品を見て連想したキーワードは 「途切れ」「斜め」「スプレー」「線」「スクエア/グリッド」、80年〜90年代の作品のカラー リングも素材に落とし込んでいます。
1963年にパリの地下鉄で落書きを見て、彼はスプレー塗料に目をつけた。1963年から1967年にかけて、スプレーペイントを使用して150点を超える絵画を 作成しました。アーティストと作品との間に直接的な物理的接触がないこと、キャンバスがスプレーの動きをほぼ写真的に記録していること、キャンバスを黒くする絵具の濃度は、キャンバスとスプレー缶の距離の関数であり、缶が満タンかほとんど空か、実行のスピード、キャンバスを垂直に塗った後に水平に置くのにかかる時間の関数である。マルタン・バレのこの実験的なアプローチをコートやカットソーに落とし込みました。また作品の線の途切れからなる空間を表現するためにチェックの柄を途切れさせたり、横糸を途切れさせてフリンジを作り、ステッチを途中で無くしてカジュアルとドレスの境目を表現しています。

1967年から約4年間の絵画制作中断の後、1972年マルタン・バレは絵画に復帰した。この5年間で作成した作品は、彼の最もよく知られた作品のひとつである。さまざまな格子やマークが描かれている。アクリル絵の具のみで制作するバレは、まずキャンバスに赤黄土を塗る。そして、その下地を見えなく するために、必要なだけ薄めた白い絵の具を何度も重ねていく。さらに、黒鉛の格子をキャンバスに刻んだり、格子の一部分を線で塗りつぶしたり、白 っぽい絵の具の半透明なウォッシュで格子や筋を覆ったりと、それぞれ特定の作業に没頭した。この時期のグリッドや斜めの線の強さを素材やニットなどで表現。

1980年代から1990年代にかけても、彼は絵画の可能性と限界を探求し続け、カラフルな多角形を、厳密でありながら遊び心もある配置で作品を制作した 。この頃のカラーリングをデニムやカットソー、シャツなど少し鮮やかでありながらどこかくすんだニュアンスカラーを取り入れています。そんなマルタン・バレの作品からインスピレーションを得て、24SSのコレクションをデザインしました。